010:スキンシップしながら「きゅっきゅっきゅっ」
きゅっきゅっきゅっ―くつくつあるけのほん3 (福音館 あかちゃんの絵本)
- 作者: 林明子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1986/06/20
- メディア: 単行本
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子供とぬいぐるみの動物たちが一緒にご飯を食べて、溢れたものを子供が拭いてあげる、というストーリー。
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- 世界観・雰囲気
ピンク、茶、オレンジ、薄オレンジ、緑、白、黒の7色のみでイラストが展開される。ピンク、茶、オレンジ、薄オレンジは同じ暖色系なので、白、緑が際立つ配色なはずだけど、絵柄の中ではきちんとこぼれるスープを表す茶色にちゃんと目が行く構図になっているのはさすが。
「おつきさまこんばんわ」も限られた配色だったけど、コントラスト高めで深い青と月の黄色だったので単色感はあまり感じなかった。
「きゅっきゅっきゅっ」は色展開は多いけど、近似色でまとめられているので、「おつきさまこんばんわ」よりも単色感が強い。
- 装丁
ハードカバー
- 特徴
子供のおままごとのような設定で、子供目線と第三者視点が入り混じりながら話される。
ぬいぐるみの動物たちは、ただいるだけでもなく、過度な主張もないが、命は感じる。
主観/客観、リアル/フィクションが絶妙に組み合わされている。
- 1ページの文字量
10〜20文字程度
- 音読目安
1分〜2分程度
- ムスメに読んでいた時期
1歳〜2歳
- ムスメ好き度(星5中)
★★★★★
- 母好き度(星5中)
★★★
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娘に読むときは「おにぎり」同様、娘の手や足にスープをこぼした仮定で拭いてあげながら読んでいるためか、ケラケラ笑いながら楽しんでいる。
なので、どちらかというとこの絵本が気に入っているというよりも「ふきふきして〜!」と持ってくる。
擬音繰り返しにまで寄せすぎず、きちんとストーリーがあって、単調ながらも展開が見られるので母としてもあかちゃん向け絵本の中では好きなほうに入るかなー。
…とか偉そうに言っておきながら、自分がもし作家でストーリーを考えようとしたら多分、主観/客観とリアル/フィクションの揺れの整合性がつかなくてこんなにうまくストーリーにまとめられないと思うから、そこは作家さんの力だなと思う。