008:不思議な世界観だけどクセになる「もこ もこもこ」
- 作者: 谷川俊太郎,元永定正
- 出版社/メーカー: 文研出版
- 発売日: 1977/04/25
- メディア: 大型本
- 購入: 9人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (106件) を見る
ーーー
- 世界観・雰囲気
グラデーションカラーの背景が移り変わっていく中で、生まれた物体(といっても、ただの丸や三角などの図形)がページをめくるごとに姿を変えたり、新たなものが生まれたりする。使われている色や、空間の作り方、効果音だけのテキストがこれまた不思議な雰囲気を増長させているけど、繰り返し読んでいるとクセになってくる。
- 装丁
ハードカバー本
- 特徴
絵本サイズが大判で、子が幼い頃は割とページをバサバサとめくりながら読むのは大変だったけど、少し大きくなった今は、大判だからこその迫力でとても良い。文が効果音だけなので、子も覚えやすいらしく、今では一緒に音読する。
- 1ページの文字量
5〜10文字程度
- 音読目安
1分くらい
- ムスメに読んでいた時期
0歳〜2歳
- ムスメ好き度(星5中)
★★★
- 母好き度(星5中)
★★★★
ーーー
シーン…としている中に突然「もこ」と丸い物体が生まれるところから始まり、大きくなったり、ほかの物体が生まれたりして、消えていく流れが展開されているが、一番最後のページでは最初のページ同様、何もなくなったシーンとした世界にまた1つ「もこ」と丸い物体が発生したところで終わる。
この終わり方がなんとも秀逸。
最後に当たるまでに物体が発生して育ち、形を変えて、消えていくということを経ているので、最後に生まれたこの「もこ」は、これからどうなるんだろう!?と、その後の想像を描かせる。
ややクセのあるグラデーションの色使いや、これまたやや不安を煽る空間の使い方などが世界観に没頭させ、ストーリーも最後に心に残すものがある。
心にひっかかりを持たせるものは振れ幅が標準ではないものであるため、おそらくこれらの少しの違和感やクセが、また見たくなる要因なのではと思う。
ちなみにいつまでも謎だけど、絵本の表紙を見ると「もこ もこもこ(ひとつめの「もこ」とふたつめの「もこ」の間にスペースがある)」に見えるけど、Amazonとかでみると一続きで書かれてる。
本当はどっちなんだろうなーと。
もちろん、どっちでもいいんだけど、音読してるとリズムとか、間の取り方に迷うので…笑